デビュー

10/14
前へ
/44ページ
次へ
コトミ達が店を出るのを確認すると、私は店員に 「かわいいケド予算以上だからな~…やめときますねっ」 といい店を出た。 みんなは店を出てすぐの休憩スペースにいた。 「収穫はどうー?」 私が聞くと、 リンカは 「もうめっちゃ大量だよーっユイのも盗っといたよーん」 と言った。 「うっそーん!!うれしいっ見せて見せて!」 リンカの鞄からは服が4着ほど出てきた。 「これ全部ユイのっ似合うと思ってねー てかこれ、雑誌に載ってたやつだよー」 「てかこれさっきバカ店員と話してたやつだしーっ」 「えっ嘘ー!まじぃ?」 私達万引きグループはバカ騒ぎしながら家路についた。 一人になると罪悪感がふつふつと湧き出る。 あのお店潰れないかなっ? 店員にバレて学校に電話されてたら… 家につくと、 「おかえりユイ!!遅かったわね」 お母さんが台所から顔を出した。 「えっと…た、ただいまー」 なぜだか母に見透かされているようで怖かった。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

156人が本棚に入れています
本棚に追加