―本当のキモチ―

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奈緒『豊、あれやろーよ』 豊『あぁ、あのシュートいれるやつ?』 次々とゲーセン内を徘徊しだす奈緒。 楽しそうに笑いながら。 キラキラした奈緒の笑顔に、周りにいる男達が振り返るほどだ。 奈緒『あ、豊!あれ取ってよ!』 豊『ぬいぐるみ?似合わねー(笑)』 奈緒『殴られたいの?』 言葉より手が早い奈緒は、すでに俺の頭をポカッと叩きながら言う。 豊『しょーがねーな』 100円を入れ、奈緒が欲しいと言ったぬいぐるみを取ろうとする。 奈緒『あ、いい感じ!』 上手くひっかかり、出口の穴に向かうぬいぐるみ。 豊『ふっ、見たか豊様の腕をーーっ‥‥‥‥』 奈緒『あーーーー!!!』 豊『‥‥‥‥‥‥‥』 絶句する俺。 なんと、ぬいぐるみは出口を目前としてスルリと落ち、はずみで真横にあった得体の知れないヤツが落ちた。 奈緒『‥‥‥‥これ、熊?』 豊『熊らしき怪獣だろ。』 熊なんだか怪獣なんだか分からないぬいぐるみ?を手に、それでも凄い嬉しそうに微笑む奈緒。 奈緒『熊記念にプリクラ撮ろうよ!!!』 更にはしゃぎだして、俺の手をぐいぐい引っ張る。
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