―本当のキモチ―

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奈緒『あ~もう!豊の顔切れちゃうよ!もっと寄ってよ~?!』 豊『あ、うん‥‥』 やべ。 あんま意識しないようにしてたけど、近づくと本当整った顔してる。 長い睫毛にクリクリした目‥‥‥ほんのり良い香りがして――‥ 『‥‥‥‥‥‥』 『‥‥‥‥‥‥‥‥』 俺の視線に気づいたのか、奈緒が俺を見返す。 ただでさえ近い顔が、一層近くに感じる‥‥‥ 俺は‥‥ いや、奈緒も無意識だったと思う。 自然に、本当に自然に顔が近づいてく。 機械のシャッター音とフラッシュの中、 そんなのお構いなしに、 以前のように不意にしてしまったのとは違う、 ちゃんとしたキスをした。
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