0人が本棚に入れています
本棚に追加
「……なら、そうだな。奴が使う花粉の順番くらいは教えておこうか。猛毒、毒、猛毒、石化、猛毒の花粉の順だ。あと攻撃を仕掛けると睡眠の花粉を吐く。毒と猛毒の違いは蓄積するかしないか。猛毒は状況が進行するとダメージがどんどん上昇するらしい……? 石化、毒共に戦闘の後も効果が残るからその辺りも気をつける必要がある……か?」
何故最後に疑問符が。
「なにせ、自分には毒等は通じないからな。受けた事のないものについて断言する訳にもいくまい。とにかく、毒、石化、睡眠に対する対策を練って戦わねば痛い目に遭うことになる。最悪引き分けを狙うならば……注意すべきは猛毒だな。ここさえ押さえておけば、倒されることはないだろう」
しかし、対策を練れといわれても、もう試合が始まる寸前なのだが。
「自分が言えるのはここまでだな。まぁ、限られた時間、状況の中、対策を考えるというのも良い経験になるだろう」
鬼腕はそういって、ひらひらと巨大な掌を上下に振る。更に闘技場の方から呼ばれる自分の名前。
「……はぁ」
仕方ない。
エリシアは溜息を一つついてから、闘技場へ続く階段へと足を伸ばした。
***
濃く蝕む香りが現れた!
[敵出現]
─See you Next phase─
最初のコメントを投稿しよう!