~ジュネ・セレーノ~

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これにはアイリスだけでなく使用人たちも毎回驚かされている。 「ジュネ、お父様は着替えるからちょっとあっちで待ってて?」 「ごめんね、着替えたらすぐに行くから」 「わかった!」 フェンスの腕から離れるとウサちゃんを抱えて再び庭へ向かった。それを優しく見守るアイリスとフェンス。彼女が見えなくなると二人の顔は急に暗くなる。 「あの子になんて言えばいいのかしら」 「まだ言ってなかったのかい、人間界に行くことを」 彼女を人間界に連れて行くことはかなり前に決まっていた。けれど、あんな楽しそうにしている彼女を見るとどうしても言葉が出てこなくなってしまい未だに言えないままだった。
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