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「それじゃあ、行くぞ?トランスファー!!」
俺と同時にソフィアも同じように唱えた。だが、何も起こらなかった。
「なっ、そんな!!」
驚愕しているソフィアは置いておき、俺は窓まで駆け寄り、空を見上げる。
すると、空には結界特有の微かな輝きがあった。
「あれは、転移防止結界?」
結界には多くの種類が存在する。その中でも、比較的戦略に用いやすいものが、一つの魔法を封じるものである。
主に、転移防止が有名である。これが更に効果を強めると、先日俺が破壊した学園に張られて結界のように効果の多いものになる。
「そんな、何時の間に?」
「夜、俺達がここに着いたときから準備していたんだろ」
結界にはメリットだけでなくデメリットもある。それが、発動の遅さだ。
準備には数時間、強力なものであれば丸一日かかるものもある。
今回の結界は恐らく転移だけを防止するもの。そう考えると、俺達がこの家に入ってから準備に入ったとしても時間的には余裕がある。
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