別れの後の逃亡劇

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「それで、敵は?」 「恐らく、あの戦いに参加した国の全てだろう」 まさかとは思ったが、その事実を目の前に突きつけられ暫しの間呆然となる。 「……何で、こんなことに?」 ソフィアが涙声で、呟いた。 「どうやら、セントラルが全ての国に報告し、この計画を提案したらしい」 「まさか、ソフィアに魔法をかけたのは……」 嫌な考えが頭を過ぎる。それと同時に、燃え上がるような激しい怒りが込み上げてきた。 「そう、全帝だ」 「っ!!あの、くそがぁ!!」 思わず目の前の壁を思いっきり殴っていた。血が滲むのなど、気にならないほどの怒りだった。
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