別れの後の逃亡劇

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「……マスター」 「マスターなら、大丈夫だ。お前だって分かっているだろ?」 地に膝を付き、呆然とするソフィアの肩を俺は抱いた。 「皆がお前の為に力を貸してくれたんだ。それなのに、お前が落ち込んでどうするんだよ?」 「……そうだね」 袖で涙を拭いすっくと立ち上がる。 「皆のやってくれたこと、無駄にしない!!」 「うん、その調子だ!!」 俺とソフィアは拳と拳をぶつけ合い、家へと歩いていったのだった。 少し休んで俺達はマスターの言葉の通り、この大陸から離れようと思っていた。 だが、その考えが甘かったと気づかされるのは、そう遠くないことだったのだ。 人間は過ちを繰り返して生きていく生き物だ。だが俺は、このときの過ちを、一生後悔することになるのだった。
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