悲しき別れのその後に

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「う、ううん?朝か?」 窓から差し込む朝日で俺は目を覚ました。 昨晩、家に入ると直ぐにどっと疲れが押し寄せ、俺とソフィアはそのまま床の上で寝てしまったのだ。 そのため、隣を見れば未だ夢の中にいるソフィアが床の上で幸せそうに眠っている。 「おい、ソフィア。朝だぞ」 その幸せそうな顔に一瞬迷ったが、俺はその肩を揺らしてソフィアを起こす。 「ん、朝?」 「そうだ、早く起きて用意するぞ」 寝起きのため、ぼうっとしているらしく小さく頷くと顔を洗いに行った。 「これからどうするか……」 海を渡ることは決まっている。だが、俺は今まで海というものを見たことがない。 文献等に描かれていたものは見たことがあるが、港町などは訪れたこがない。
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