悲しき別れのその後に

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「それでも、何処に逃げるかは書いてなかったぞ」 「それは……軍に探りを入れて……」 と何故だか視線を逸らすサリー。 「……探りって?」 「……お母様達の話を盗み聞きしました」 「まあ、そのおかげで助かったんだし。責めはしない。寧ろ、感謝したいぐらいだよ」 俺の言葉を聞いたサリーはにっこりと笑顔を溢す。 「そういえば、リーゼル達は?」 「そ、そうでした!!リーゼル君達は足止めしてくれているんです」 慌てて立ち上がるサリー。俺もソフィアを抱きかかえ、立ち上がる。 「走れますか?」 「ああ、勿論だ」 俺の言葉に頷くと空に向かって手を挙げ何かを小声で唱えた。すると、光が打ち上げられ、空に広がった。
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