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「走りたいからねぇ…」
智也はどこか期待外れのような声で言った。
「別にいいよな!?
最近は俺もあまり走ってなかったし…
とにかく速い奴と走りたいんだよ!!」
市橋が力説する。
「自分の速さの限界を超える……………(以下省略)
その二人の様子を美咲たちは遠くから見ていた。
「市橋は相変わらずだよね」
奈美が言う。
ここにいる5人は同じ高校の同期生だ。
「ミサも勁吾と走れば?」
「えっ!?
あ、あぁ、うん」
不意を突かれた美咲が驚く。
「それじゃ美咲、行こっか」
勁吾は車に向かって歩き出す。
「ナミエルは?」
「私は遠慮しておく。
せっかく二人きりなんだから。ねッ」
そう言いながら微笑む奈美の顔を見ながら美咲は車に乗った。
向こうでは市橋が相変わらず力説していた。
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