序章~小笠峠~

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クゥゥゥウウウゥン……クゥゥゥウウウゥン…… 一台の車が峠を下る。 車種はS14、外観はおとなしく、ウイングもそこまで大きくない。 それだけを見ると明らかに街乗りを意識し、ドリフトなどしないように見えた。 しかし、その走りは真逆だった。 ギイイイイイイイイイイイイ… 荒いドリフト、激しいスモーク、決してキレイではないがインパクトはある。 ガードレールにテールが接触することもあった。 カーブを曲がりきれずに壁にぶつかりそうになることも何度かあった。 それでも大きな事故になることなく無事に麓のパーキングに着くことができた。
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