11人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
2台の車がパーキングへ入る。
一台は勁吾のS15、もう一台は二人の予想した通りRX-7だった。
2台は二人に近づいて来る。
着いて勁吾がすぐにしたことは美咲に対して謝ることだった。
「遅れてゴメンッ!!」
「ま、いつものことだから許してあげる。
それよりなんで市橋がここに??」
市橋こと市橋光輝(イチハシ コウキ)、先程のRX-7のドライバーだ。
ちなみに先程二人が予想した人物とは違った。
たしかに市橋は美咲の指摘のように普段は別の峠で走っている。
だが、当の市橋は美咲と勁吾の話など気にしている様子などなく、誰かを待っているようだった。
勁吾が口を開く。
「いや…、頂上のパーキングにいたからついつい挑んじゃって…」
「ふ~ん、それで遅れてしかも負けたんだ~」
美咲の鋭い指摘に勁吾が黙る。
たしかにパーキングに入る時には市橋が前だった。
キイィィイイイイィン…キイィィイイイイィン…
市橋が反応する。
またまたロータリーの音だった。
最初のコメントを投稿しよう!