俺はここにいるぞ?

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「下界は病んでいる....人の心は荒む一方だ。」 だから.... この間の虫や死神なんかが出てきやがるのか.... 「世の中の人間がみんな俺の仲間みたいな性格ならもっと平和になるのにな....」 俺がそう呟くと親父さんは笑った。 「確かにな....祐子の件であの3人が見せた純粋な優しさには私も頭が下がる思いだった。」 美和たち.... そう、あの3人には人の荒んだ心や寂しい気持ちを包み込む不思議な力がある。 ん? 美和たち? 「あっ!そうそうっ!俺、それで来たんだっ!忘れてたっ!」 「おい裕太....」 唖然とする親父さんを軽く無視してに俺は話し始めた。 「純に言われたんだけどさ....」 翌日、俺は会議室にみんなを集めた。 涼、大河、純、里沙、キャシー‥‥それから疲れ切った弘明。 「司令官、何ですか?」 純以外は不思議そうに俺を見た。 「ああ、ちょっと新しい試みがあってな....おーいっ!入って来いっ!」 俺が呼ぶとドアが開いて美和、梓、圭の3人が入って来た。 「おはよーすっ。」 「お邪魔しまーす。」 「里沙ちゃーん!」 3人はいつもの調子で入って来た。 「ねえシレーカン、何?話って....」 「あたしら何も悪い事してないよっ!タブン....」 「ひょっとして昨日大天使院の台所でつまみ食いしたのバレた?」 ‥‥ 「黙って聞けっ!」 俺が怒鳴ると3人は背筋を伸ばして固まった。  
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