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翌日、病院にレイを連れて行くと真女院と親父さんまで来ていた。
「お母さん....お父さんまで?大丈夫よ....」
「私はそう言ったんだけどお父さんがね....」
見れば親父さん、妙に落ち着きがない。
神様のくせに....
「ま、まあ大事を取ってな....いいから早く診てもらいなさいっ。」
うーん....
この気持ちは俺には分からん。
「考えたら天国の病院に産科なんてあるのかい?」
小児科があるのは知ってる。
他も下界同様に揃っている。
しかし産科ってのは....
「なかったから私が急きょ用意した。」
はいっ!?
「親父さん....どうやって?」
親父さんは内密に産科医を探し、助産婦やら専属スタッフを揃えたらしい。
「ちなみに彼らを束ねているのは里沙だ。」
は?
「いや、聞いてねーし....」
「言う必要もないだろう?おまえは男だしな。」
いや、あんたも男だろうが?
「まあ何だかんだ言っても里沙が一番頼りになるんだ。今まで天国には必要ないと思われた機材も用意してくれたしな。」
あー‥‥
そっか....
産科で使う機材は普通と違うし、公には出来ないしな....
「じゃあ行ってくるね。」
レイはそう言うと真女院に付き添われて診察室に入って行った。
俺は待つ間に美和たちの件を親父さんに報告した。
「結局天国も人材不足なのかね....まさか天使に武器を持たせるとは考えもしなかったぜ。」
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