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母体も異常なし....
お腹の子も順調っていうか問題なしっていうか、大丈夫。
「とりあえず必要な物を揃えなきゃ。」
そこで初めてこのセリフだろっ!?
病院を出ると、レイは真女院に連れられてどこかに行った。
親父さんも蚊帳の外....
「仕事行くか....」
とりあえずレイは真女院がいるから大丈夫だ。
男の俺じゃ全く役に立たないし。
防衛本部に行くと、里沙が慌てて飛び出して来た。
「あっ司令官、ちょっと病院行って来ますね。」
里沙はそれだけ言うと、廊下を走って行った。
何て言うか....
元気だあいつ....
「お疲れ様です。」
中に入ると純がコーヒーを持って来た。
「ありがと。あいつらどうだ?」
さっそく昨日から美和たちの訓練が始まったはずだ。
「なかなか面白いですね....」
面白いって....
「大丈夫なのか?」
俺の大ざっぱな質問に純は微笑んだ。
「楽しみですよ。」
ふーん....楽しみねえ....
「司令官、何か変な信号をキャッチしました。」
レーダー監視員の声が会話を中断させた。
「変って?」
「何か....音のような声のような....」
おい....
昼間からホラーかよ。
「里沙!....はいないか....涼はいるかっ!?」
俺の声に涼が奥から出て来てヘッドホンを装着してからレーダーを覗き込んだ。
「‥‥‥‥」
無言で神経を集中させている....
この集中力がハンパなくすげー。
「わっ!」
「わっ!」
涼が急に叫んだのに驚いて俺も思わず叫んじまった。
「あーびっくりしたっ!涼、脅かすなっ!....ん?」
涼の顔が青ざめている。
「どうした涼?」
俺が声をかけると、涼は小声で何かを呟いた。
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