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何て?
「涼、どうした?」
俺が呼ぶと涼は震えながら振り返った。
「出た....」
出た?
「何が?」
「幽霊....」
....
幽霊って....俺たちみんな幽霊みたいなものだし....
「誰の?」
涼はかなり青ざめた顔で俺を指差した。
「は?」
「司令官の....」
いや、待てコラ....
「何で俺なんだよっ!?」
「だ、だって確かに....涼....俺だ....神坂だ....助けてくれ....苦しい....って言ってましたからっ!」
いやいやいやいやっ!
「ありえねーだろうがっ!?俺は死んでるけど、魂はここにあるしっ!」
「でも声は確かに司令官でした....」
何なんだっ!?
悪戯にしては度を過ぎている。
「すぐに発信源を特定しろ。録音できそうならそれも頼む。純!里沙を病院から呼び戻せ!キャシーも呼べっ!」
それにしても....
「涼はホラー系が苦手か....」
相変わらず小刻みに震えながら涼は下を向いていた。
約20分後、会議室に主だったメンバーが揃った。
「司令官の幽霊?幽霊と言われても....」
キャシー、言いたい事は良く分かるぞ....
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