― 11 ―

2/24
1239人が本棚に入れています
本棚に追加
/519ページ
「…やっぱ、年越しは…お母さんとしよっかな…って。」 それが、本当の理由じゃないことくらいは、なんとなくわかったけど。あえて聞くことはしなかった。 まだ体調が悪いのかもしれない。 そういうこと、素直にそう言うヤツじゃない。 「お疲れっしたー。」 いつも通りに店を出る。 晴れた日の冬の夜空。星が高い。 冷えた空気がピリピリと頬に痛い。 「日の出、見れっかなー…。」 明日の天気は悪くないはず・・・。 部屋に戻って、簡単に片して、なんとか人が入れるようにした。 酒やつまみは、ヤツらが買ってくるはずだし。 …隣とかから苦情来なきゃいいけど。
/519ページ

最初のコメントを投稿しよう!