― 13 ―

2/15
1239人が本棚に入れています
本棚に追加
/519ページ
「で?なんもしないで、フツーに“またね”って帰ってきたと。」 「・・・はい。」 こないだの忘年会の夜にヤっちゃった…基、結ばれたらしい陽と和葉は、二人だけで初詣に行くと言って、先に帰った。 多分、酒も入ったことだし、出来たてカップルはイチャつきたいだけだろう。 午前2時36分。 俺は正座させられて、目の前には仁王立ちの一花がいる。 「あーっ。じれったいっ! イラっイラするっ!」 「こわ。」 「圭も何とか言ってよ!このヘタレヤロウにっ!」 「やーい、ヘタレ。」 圭は抑揚の無い口調で、やたら冷めた目で俺を睨む。
/519ページ

最初のコメントを投稿しよう!