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ようやく、気持ちも落ち着いて。
体調も戻ってきて。
やっとまた、昔みたいに、自然に笑ってくれることが増えたのに。
なんで・・・。
美希のお母さんは、7時頃にならないと帰らないらしく、家の中はシンとしていた。
美希は疲れたようにベッドに座ると、スイッチの切れたロボットのように、パタンと倒れ込んだ。
「なんか、飲み物持ってこようか?」
「・・・いい。」
力無く答える。
顔にかかる髪を指ですくって避けると、そこに見えた唇にキスをした。
けど、何の反応も無い。
人形みたいだ。
プルルルルッ!
「…っ。」
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