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秀はあの日、素人の私でもわかっちゃう位、何だが無茶な走り方してた。
いつもは、順位なんてそんなに興味のない人…。
自分で勝手に決めて、勝手に遠くにいっちゃった。
ずるい。
私にこんな想いさせて…
こんな寒い季節に一人にしといて…。
付き合ってた頃だって、冗談じゃない!なんて思う事沢山あったよ…
それなのに、なんで、秀の言葉だと、結局素直に受け入れちゃうんだろう。
私が今のままだと、あなたは哀しい?
今すぐには無理だけど、これからは、あなたの為にも、前を向くよ。
もう少しだけ見守ってて。
手紙を握り締める手は雪ではなく涙で濡れてた。
テ‐ブルに、静かに煎れたてのコーヒーとハンカチが置かれた。
一瞬、手の甲が暖かく感じたのは、コーヒーのせいだったのかな…。
-終わり-
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