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「ぅぎゃあ!」
左紀子はけったいな雄叫びを上げる。
思ったより精神ダメージでかいらしい。
何でだよ、ちゃんと俺達の付き合い認めとけ。
もう近所の人は左紀子を、ただの不審者としか見てない。
冷たい視線。
「違う違う違う、有り得ない。あの女が悪い。」
今の状況を受け止められず、自分勝手な妄想に入り出した。
俯いてぶつぶつ繰り返したかと思うと、ゆっくり顔を上げた。
「……必ず。……見せる。覚えてろ……り。」
白目を剥いたみてぇな、黒目何処行ったんだって目で睨み据えている。
「きゃぁ、猛ちゃん!」
香織はガタガタ震えて俺の胸に顔を埋めた。
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