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親父さんだと説得力があるのか、近所の人達の俺を見る目が和らいだ。
「香織がバイトの日は、猛志君が送ってくれるので御礼にと。」
親父さんは声に力を込めた。
「最近得体の知れない不審者が出て、娘が怯えていたものですから!」
全員左紀子を見た、噴怒の顔に変化している。
近くに立っていた人はビクッとして後退った。
ほらみろ!自分だって逃げるじゃねぇか。
怒ったり興奮状態だったり、そんな時の左紀子が、どれだけ恐ろしいか解ったか!
「私は何も悪くない。」
ヒロインぶって浮かれ上がっていたのに、自分の行動を不審者と言われた。
逆恨みの激情が目に見えそう、手まで怒りに震えている。
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