繁敏の失踪

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繁敏がいつものように俺の部屋に来た。 なんだか微妙に暗い。 「なぁ猛志、俺の携帯止まるかも知れないんだ。」 繁敏はでかい工場の跡取り息子、いわば金持ちのボンボン。 「あぁ?何それ?」 携帯代金を払えなくなるとは考えがたい。 「やばい事バレて小遣いカットかよ、だせぇ!」 笑いながら水割りを出してやった。 「まぁそんなもん。携帯復活させたら、猛志には1番に電話するよ。」 女の子ならともかく、繁敏じゃなぁ……。 「バイトしろよ、バイト。」 繁敏は苦笑してる、これだから金持ちは。 「猛志、携帯番号変えないでくれよ。」
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