繁敏の失踪

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こんな経験初めてらしい、繁敏の表情はマジだ。 「あぁ、変えねって。何の心配してんだよ、柿ピー食え、柿ピー。」 二人で水割り呑んで、柿ピー摘んでたわいない話しをする。 繁敏は時折寂しそうな顔。 どういう理由で親から怒られたのか解らないが、勘当かもなぁ。 将来工場を継ぐからと、他の生き方を考えてなかった繁敏には、結構キツイだろう。 一般大学生なら親の干渉はうざいだけ、気にもとめない事だがなぁ。 「俺、猛志が1番のダチだって思ってるから。」 それは俺もだ。 バイトとか就職とか、俺が知ってる範囲で探し方教えてやるからな。 「猛志、頼むから携帯だけは変えるなよ。」
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