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信じられない程の偉そうな物言いに、開いた口が塞がらない。
隣では海斗から黒いオーラが滲み出始めた。
…ま、まずい。
絶っっ対にこの人達のお願いを聞くわけにはいかない。
その時ハッキリそう確信した。
この人と外人さんは間違いなく相性が悪い。
お願いを聞いたりしたら衝突するのは目に見えていた。
そんな事を考えていたら、ダラダラと冷や汗をかく私と、外人さんの視線がかち合ってしまった。
「!」
その途端に外人さんの目がキラリと光る。
え…?
な、なに!?
固まる私めがけ、優雅な歩き方で外人さんが近づいて来た。
こっ…怖いぃい!!
半ベソになりつつ、逃げ出したいのに足が竦んで動けない。
そうこうしている間に、長い影が私をすっぽりと包んでしまう程至近距離で外人さんが立ち止まった。
「あ…う…」
背が高いとは思ったけど…この距離で見ると高いなんてもんじゃない。
恐らく2メートル近くあるだろう。
加えて彫りの深いキレイな顔と、真っ赤な瞳が神秘的過ぎて言葉が出なかった。
スッと、長い腕が私に向かって伸びてくる。
な…なに!?
なにされるの!?
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