見てはいけないもの

4/9
546人が本棚に入れています
本棚に追加
/302ページ
「何だよこれは……呪文じゃあるまいし」 思いっ切り顔を引きつらせた航人の口から出た声は、微かに震えていた。 そこにあったのは、100個というおびただしい数の――親友の名前の羅列。 航人の手元にあるのは、『日記帳ニジュウマル秘』という、日記帳。 闇の呪術書と見紛うようなこれは――花も恥じらう十七歳の乙女が書いたものだ。
/302ページ

最初のコメントを投稿しよう!