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2012年、6月。
一組の夫婦が、ここリーベ教会で結婚式を挙げた。
「…えー……コホン。汝……は、この女……を妻とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も……」
俺の名前は燈川浩志。
リーベ教会で神父として働いている。
…まだまだ全然見習いだけどな。
俺がこうやって生きていられるのは、璃枝さんや由歌、そしてマリア様のお陰だ。
…そこまでの経緯が知りたい？
…では、教えよう。
俺を不幸過ぎる人生からはい上がるまでの経緯を、な。
始まってすぐで申し訳ないが、話は2年前に遡る。
「…あ、ねぇ……」
俺が高三で受験生だった冬。
俺は大学の後期試験を受けて、合否を確認するために、受験した大学に来ていた。
そしてたった今、俺はその大学に落ちた……。
俺は別に頭が悪いわけではない。
と言ってもまぁ、中の上ぐらいだがな。
ただ、運が悪いだけなんだ……。
前期試験は願書提出期限が切れてることに気づかずに、見送り。
中期試験は当日に高熱を出して、受けられず。
そして後期試験でも不幸があった。
どこかで問題を1問抜かしてそのまま最後まで解いていたのだ。
マーク問題だから何とかなるだろうと思ったが、そうは行かなかったみたいだ……。
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