奇跡の始まり

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「敬語もやめない?」 彼女はふと、そう告げた オレはそれはマズイと思って 「いや、一応初対面ですし」 遠慮がちにそう言った 「でも同い年ですから 何の問題もありません」 晴は真剣な表情で告げた 「いや…」 何も言い返す事ができなかった 晴が言ってる事は確かに間違ってない でも言いづらかった やっぱり初対面じゃん かわいいし 「夕貴君? いいでしょ?」 晴の顔が迫ってきた 近くで見るとよくわかる 整った顔にキレイな肌 全てがオレを吸い込むようだった 「わ、わかりました だから距離をとって下さい」 焦りからか、承諾してしまった 「そう言ってくれると思った」 晴は微笑んだ はぁ… この見た目じゃNOとは言えない、言えねえよ… とことんズルイ晴…
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