思い出①…プレゼント

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オレはいつも通り、高台を目指して走っていた まさか、晴がいるわけないよな… そんな淡い期待をしていた 「ホントにいたよ…」 高台に晴はいた ベンチに腰掛け、遠くを眺めているようだった 「あれ、夕貴君? どうしたの?こんなに早くに」 晴はオレに気づいたようだ 「今日が卒業式だからかな、落ち着かなくて そうゆう晴は?」 「アタシ? アタシは毎朝ここで朝日を見るの で、ちょうど昇ったから今からどこかに移動しようと思ってたとこ」 毎朝見るんだ… 「帰らないの?」 「気分よ、気分 あ、おはよう」 「おはよう」 すると晴は何か考え込んだ 「どうしたの?」 オレは晴の顔を覗き込んだ 「え、なんでもないよ」 「も~オレの前で考え込むなんてよくないぞ!」 最近になってふざける事が出来るようになった 「じゃあ知りたい?」 「ん、まぁな」 「第二ボタン欲しいな~って」 「何の?」 「制服」 「誰の?」 「夕貴君の」 「なんで?」 「男子の制服に憧れてるから」 「ホントは?」 「夕貴君のが欲しかった…」 晴の顔は真っ赤になった 勝った!
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