『無題』

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コイツらとは、幼稚園前から一緒らしい。 今となっては、よく分かんないけど、メッチャ、楽しかったのは覚えてる。 笑ってる記憶しかない。 幼稚園。 気付いたら今みたいな感じ。 向こうには友達が居て、ウチは1人。 いつも思い出す。 遠い記憶。 幼稚園のころのだと思う。 教室のロッカー。 狭くて暗いロッカーの中。 目の前には、2人の女の子。 私は、蹴られながら悪口を言われてる。 そんな、光景。 「気持ち悪い」 「ウザい」 「死ね」 常に、記憶が頭の中を巡る。 同時に、若干の頭痛。 最悪だ。 楽しそうに遊んでる人達を、羨ましそうに見てるしか出来なかった。 部屋の中から。 自由帳には、自分が、空想の人物と、遊んでるところ。 笑ってるところが並ぶ。 そうだ 私、この頃から、すでに、自分を嘘で固めてたんだ。
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