夏の夜の想ひ出

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昨夜、突然金縛りにあった… ヤツは突然やってくる 俺の体を縛り付け 嘲笑いながら眺めてやがる …そんな気がする さて、 金縛りのお陰で思い出した過去の忌まわしき記憶 今からそれを語りましょう まずは金縛りとは何か? 科学的に説明すると体は寝ていて精神だけが起きてしまう状態 例を挙げると歌わないジャイアンみたいな感じ …え、分からない? では、波平の髪が三本になった感じ …え、それはQちゃんだって? バケラッタ そう、まさにその通り! 寝ても目が覚めても夢の中 それが金縛りです 意味不明な説明はこれくらいにして、 中2の夏の夜の出来事 (ここだけ聞くとちょっとピンクな雰囲気ただようよね😆) 親の離婚が原因で少しだけスレてた時期がありました 母親をババアと呼び 何もかもがウザく感じる そんな思春期を迎えた俺が 生まれて始めて金縛りに会いました その夜 目が覚めても体が動かない… 点けっぱなしだった電気が消えていた 耳元に感じる生暖かい吐息 足元からも気配を感じる 「あぁー~…。」 声も出ないこの状況 ホラーです その頃見ていたキョンシーを思い出します でもあれは格闘コメディです …ようはテンパっていたんだと言いたいんです! …ところで先に答え合わせをしましょう 点けっぱなしだった電気が消えていた これは母親が電気代がもったいないからと消していったのです 耳元に感じる生暖かい吐息 これは開け放たれた窓から入る夏の風 足元からも気配を感じる カーテンです 以上を踏まえたうえで話の続きを… 俺もその頃若かった 幽霊の存在を信じていたんです 足元からゆらゆらと迫ってくる気配を感じ 「やられる!」 直感で感じました 身動きの取れないこの状況 やられる前になんとかせねば 考えてる間にも迫りくる気配 気のせいか耳元の吐息も勢いが増してきたような そんな状況で出来ることは一つ 必死に助けを呼ぶこと そこで俺は精一杯の声で叫んだ! 「おかぁさ~ん!!」 ………それ以来、母親をババアと呼んだことはありませんm(__)m
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