始まりの朝

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「もう行くね」 朝食も食べず私は時間を気にして家を出た。いつもなら止める母さんも忙しさのあまり私の声が聞こえなかったみたいだ。 大きくて重たい荷物を背負って家の玄関の階段を降りると、家が近い西野優が待っていた。 いつもと違う感じに見える、黒いアスファルト。 こういう日は詩が作りたくなる。 〝黒いアスファルト、たった二人ぽっちの君と僕 初夏の風を浴びて歩く二人 この道果てぬ二人道 手と手取り合い歩いてく 今日も明日も明後日も〝
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