始まりの朝

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しばらくすると、校舎が見え、いつの間にか私は校門の前に着いていた。 「着いた…」 私が校門を一歩越えた時、妙に冷たい風がぶつかってきた。 少し怖くなってきた。鳥肌がたってしまった。 この中学校は上下関係が厳しいと聞いた。まるでこれからの生活を物語るように風はまだいたずらにぶつかってくる。 「どうしたの?行くわよ」 そう言って背中を押す母。 渋々と恐怖感を抑え、もう一歩、もう一歩と踏み出してみた。
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