始まりの朝

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教室に着き、少しガッカリしながら席を探し、座った。 私達がこんなにバラバラにされるほどの悪い事した覚えはない。 席には元々名前がかかれた紙が貼ってあった。 そしてこの山のような教科書。独特な臭いと高めの机と椅子。 新学期ではいつも緊張してしまう私は肩が上がってしまっていた。 ナナメに視線を逸らすと、見慣れない廊下から見える窓の外の体育館がハッキリ見えた。 そしてふいに黒板を覗く。 「入学おめでとう」 いつ聞いてもいい響き。 大きく、ピンク色のチョークで書かれていた。そして左端には画用紙で作られた桜の木が飾られていた。
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