第三章 リミットの果て ~未練の鎖~

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「……死んだわ」 理香がそう言うと、真由香と崇之は梨沙に上着を掛け、ただれた顔を隠した。 「二人とも、時間がないわ」 「せやな、先を急がな」 「……そうですね、行きましょう」 三人は梨沙をその場に残し、スタッフエリアへと入って行った。 「どうする? 地下か一階か」 崇之が二人に聞くと、理香は奥の扉を見つめていた。 「理香、一階に何かあるんか?」 「わからない……けど、何だろう? この感覚」 理香は険しい表情を浮かべ、奥の扉を見つめていた。 「俺は何も感じやんけど、それも巫女の力なんか?」 「……巫女と言われても、自覚も記憶もないからわからない」 「そっか……とりあえず、何か感じるんなら奥に行ってみるか?」 崇之の提案に二人は頷き、奥へと進んでいった。 扉を開けると、そこは厨房だった。 「厨房か、三時を過ぎたら絶対通りたくないな」 崇之が苦笑いを浮かべ、厨房を進み始めた。 理香と真由香も崇之の後に続いた。 「ガスに刃物……状況が変わると厨房ってこんなに恐怖感あるんだ……」 真由香は崇之の服の裾を掴んでキョロキョロと見回していた。
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