第一章〈戻った記憶〉

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  「席は……おし!沖田の隣だ!!おい沖田!!!!手ぇ挙げろ!!!」 “沖田”という単語に一瞬ピクンッと反応してしまった……… 私もまだまだだな~(苦笑) 昔の鬼の副長の名が泣くよ…;; 私はそう思いながらも手を挙げた“沖田”という男子生徒のもとへ歩いていった その間もやはりクラスからの大注目は浴びる そしてその男子生徒……もとい沖田の隣まで行くと短く「よろしく」とあいさつして席に着いた ガタッ 「よぉーーし。で、さっきの話の続きだが――――――」 私が席に着いたのを確認した先生はまた話し出したため、先程まで私に向けられていた視線が一斉に黒板の方へ戻り、私もやっと肩の力が抜けた 「ハア…;」 クスクスッ ? ふと隣から笑い声が聞えた為チラッと隣を見てみると案の定沖田がこちらを見て笑っていた 「………何?」 今はHR中な為できる限り小さめな声で言いながら軽く睨みつけた 睨みつけてしまうのは昔良くやっていたせいか癖になってしまった…;; 直さなきゃな…;; 睨みつけたことを謝ろうと口を開きかけた途端 「別にぃ?クスクスッ」 まだ笑いながら言った …………(怒)(怒)(怒) 「あっそ」 素っ気無く返して私はこいつを無視することを決めた 「ボソッ)やっと見つけましたよ………“土方さん”?」 沖田がそう呟いたのも知らずに…… HRが終わるとやはりこれは転校生の宿命なのか一斉にクラスの皆が私の周りを囲んだ 沢山の質問攻めの対応が忙しくて私は気付いていなかった…… 数人からの“特別な”視線を……… 第一章……閉幕 .
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