葵と始点

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「今日学校で見た出来すぎ君だ!」 黙っていても溢れでる知性と品のよさ。 彼の存在感は明らかに周りと比べ浮いてしまっている。 まさかの人物の来店に私は思考をめぐらせた。  あんなお坊っちゃんぽい出来すぎ君がまさかコスプレ好き‥!?  1人で来るくらいだし実は相当なコスプレフェチってことも‥。 でも成績いいらしいし頭使って疲れてるのかも。今日だってやけに真剣な顔でパソコン見てたし。 気晴らしでもしないとパンクしちゃうよね。 勝手に彼のいろんな事情を汲み取り、極めてぎこちないように様子をうかがった。 ‥その瞬間、タイミングよくバチっと2人の視線が重なった。 すぐに目を逸らすのも気まずかったので、しばらくそのまま見つめていると、彼の方からヒョイヒョイっと手招きしてきた。
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