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誰かに体を揺すられ、私は目を覚ました。
まだ頭がぼんやりしていて、自力で体を起こすことができない。
辺りはやたらとガヤガヤしているが、だからといって眠気とけだるさが吹き飛ぶわけじゃない。
何だかだんだんどうでもよくなってきた。
私は重たい瞼を再び閉じた‥。
‥またも誰かが私のことを揺すっている。
どういうつもりか知らないが、どうしても私の眠りを邪魔したいようだ。
揺する強さがだんだん強く、激しくなっていく。
頭がぐらぐらして具合が悪くなりそうだ。
「もう!何なのさっ!」
嫌がらせに耐えかねた私は、咄嗟に顔を上げ大声をあげた。
途端にさっきまで聞こえていたガヤガヤは消え、辺りは無音になった。
「だから、もう講義終わったっての。さっさと目覚ましてよね」
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