葵と始点

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「なんか最近疲れちゃってさ‥なんで私あんなに男に必死だったんだろ?ってお風呂とかでふと思うんだよね」 私が数えきれないほど柚真に対して抱いた思いに、やっと本人も気づいたみたいだ。    「まぁいいじゃん。男と遊ぶより女同士のが気楽にはっちゃけられるし、焦ることないって」 「あははっ。葵は本当そうゆうとこ男っぽいよね」 とはいえそれが本心なのだからどうしようもない。  特別彼氏が欲しいと思ったことはなかったし、こうして柚真と一緒の方が落ち着く。  もちろん、私男より女が好きなの!なんてことではない。 これまでに、本気で魅力を感じる人に出会っていない。 ただそれだけのことだ。 「でももったいないよね。葵って女の私から見ても相当可愛いと思うのに」
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