葵と始点

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「何いってんのさー。私のことはいいの」 「んー‥きっと葵は理想が高すぎるんだよ。どんな人が好みなの?」 柚真はやけにこのネタで話しを引っ張ってくる。 普段はさらっと流して終わるのに‥。   ‥まさか私を合コンに参加させるつもりなんじゃ?!  「えっ?!こ、好み?えっとね‥」 「うんうん!」 柚真は目を輝かせて私の答えを待っている。  なんとかごまかさなきゃいけないと思った。 「えっとぉ‥えぇ‥お、お!」 「お?」 「お‥寿司」 「お寿司?」 とっさに口をついて出たのはなぜか『お寿司』だった。 そういえば今日は朝抜いてたし、まだ何も口にしていない。 私のお腹は今お寿司を求めているようだ。
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