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電話の向こうから聞こえた声は
泣きじゃくる君の声
鼻をすすりながら何か言うけど
何言ってるのか分かんないよ
君は大きく深呼吸を一つ
また泣きそうな声で
「愛してる」と
いきなりどうしたんだろう
そんな事思いながら、僕は笑う
なんだか僕も泣きそうになったから
どこと無く、ものすごく悲しくなったから
涙目になりながら笑う
「僕も好きだよ。大好き」
愛してるとは言わないよ
今言ったらもったいないような気がした
もっと君を笑わせてあげられるように
君の側にずっと居てあげられるように
今は、遠いけど、気持ちは変わんないから
その時に、僕は言うよ
でも遅かったね
君が泣いてた理由が分かったよ
どこと無く、僕が悲しくなったのも
全部、君から伝わってきてたんだね
君が空から僕を見てるなんて
考えられないよ、信じたくないよ
側に居ればよかった
いつでも一緒に居て
君のすべてを大事にして
いっぱい思い出作って
喧嘩しても、それも後から
二人で思い返して笑えるように…
今、君が僕を見てるなら聞いて。
僕に人を愛するという事を
教えてくれてありがとう
僕、幸せだったんだよ
ありがとう、愛してるよ ずっと
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