紅蓮、解析

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「解析結果が出たぞ」 バァンと勢いよく扉は開かれ俺を見た雨宮は目を丸くした 正確には俺たちに対してだ 「茜ちゃんおはよー」 いつもの通り何故か俺にまたがっている詩織が挨拶を交わす 「悪い、邪魔したな」 「助けろよ!」 「何でだ?別に責めんぞ?朝からエッ…」 「黙れ変態集団っ!!」 詩織を力業ではね除け、雨宮の隣を通り抜け部屋の外へ出た 「お前も苦労するな」 と、やや溜め息混じりに言った 「うぶですよねー」 あははっと二人の笑い声が響いた 「…カフェ行こ…」 と、俺は考え事をしながらカフェへ向かった 確か張ったワナは7つ、内2つは殺傷能力ありだったはずだ だがそれをかわすとは…詩織は何者だ… 真剣に考えているといつの間にかカフェについていた 「あれ?湊、モーニングコーヒーか」 と席に腰をかけていた翔がこちらを向きコーヒーをこちらに向ける 「俺の部屋が変態集団に占拠された」 「そりゃまた…災難だね」 同じテーブルの対面席に座り店員に紅茶をたのむ 「で、解析結果は聞いたかい?」 「あっ…忘れてたな」 そういやそんなこと言ってたな 「どうやら紅蓮種は昔の研究の産物らしい」 「研究?」 「あぁ、人神の元となったものが紅蓮種だそうだ」 「人神…」 その会話に今来たらしい雨宮が話に入ってきた 「詳しくは私が話そう」 後から来た詩織、ハンスも席に座り、雨宮が喋り始めた 「これは機密事項だ、心して聞いてもらいたい」
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