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目覚まし時計の音で目が覚めた
「熱は…まぁ大丈夫だろ」
自分の額に乗ったタオルの下に手を当て確認する
まだ多少は熱く咳も出るが昨日と比べるとマシだ
タオルを取りベットから降りようとしたら何かを蹴りかけた
詩織が寝ていたようでベッドに突っ伏している
「もしかして看病してくれたのか…?」
うつるって言ったのに帰らなかったのか…
文句を言っても嬉しいのは嬉しかった
「うつるかな…」
と呟いて詩織を持ち上げてベットに寝かせた
「よし」
病気と戦って無くなった体力を取り戻すべく朝ごはんを作りにキッチンに向かう
トマトやレタス、卵にベーコン、その他もろもろをパンでサンドする
それを2つ用意してベットに向かうと詩織が起きていた
「おはよう湊、もしかして寝る場所奪った…?」
「あぁ」
「あぅーごめんなさい」
「冗談だよ、看病してくれてありがとな」
ベットに腰をかけサンドイッチを詩織に渡す
「ありがとー」
詩織もお腹が空いていたみたいで朝ごはんは一度のおかわりをへて食べ終えた
「美味しかった~♪」
「そりゃ良かった」
それからちょっと話をしてお開きとなった…はずだった
「そだ買い物付き合ってよ、みーちゃん」
「眠い、寝る」
「ちょっと位いいでしょー」
笑顔の詩織に強引ながら手を引かれ、支度も無しに部屋を出た
仕方無い…と思いながらもどうやら俺は笑っているらしい
久々に笑った気がする
笑わせてくれたのは多分詩織だろうな
明後日には人神との戦いが待っている
この子だけでも守りたいと思った自分に苦笑しながら買い物に向かう
だが詩織よ
「お前何でランジェリーショップに向かってんだよ!?」
頭痛を覚え、風邪が悪化したとか言って帰りたくなった
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