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家についた亀さんは「ただいま」も言わずに自分の部屋で泣きました。
『どうしたの??』
とお母さんは心配して声をかけました。
「・・・ねぇ、お母さん」
『なぁに??』
「どうしてボクは生まれてきたの??
ボクは何のために生まれてきたのかなぁ??」
するとお母さんは優しい声で
『・・・どうしてでしょうね』
と言いました。
亀さんがお母さんの顔をみるとお母さんは今までに見たこともないような優しい表情を浮かべていました。
『お母さんにもお父さんにも貴方にも・・・誰にだって分からない。
だけど、何か意味があって生まれてきたと思うの。
この世に無駄な命なんて一つだってないんだから。』
亀さんの目から涙があふれだしました。
『よかったわね、亀に生まれて』
「え?どうして??」
亀さんが不思議そうに尋ねるとお母さんは笑ってこう答えました。
『だって、亀は万年生きられるもの。
私達には他の動物に比べて沢山の時間があるわ。
だからあせらずにゆっくり生きる意味を探したり、考えたりしましょ
だって私達、のんびり屋さんの亀だもの
あせっちゃダメよ^^』
亀さんは小さくうなずきました。
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