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その目にはさっきとは打って変わり
闘志が燃え上がっていた。
稜駿が構える。
うちは思わず息をつめ目をつむった。
(頑張れ、稜駿…!)
そう願ったとき
わあっと歓声が起こった。
相手のバットは…空を切ったのだ!
「うぉっしゃー!!」
「やったー!」
稜駿はすぐさま部員たちに囲まれ
うちのいるベンチから見えなくなった。
「おめでとーう!」
うちはベンチから
声の限りに叫んだけれど
回りの音に掻き消されて
稜駿には届かなかった。
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