▼    愛しのからあげ

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キーンコーンカーンコーン... 昼休みを知らせるチャイム。 今日は3校時目が 体育だったということもあり。 うちも、それなりにお腹が空いている。 「菜々香ー何か、食べ物ちょうだい」 そう言いながら うちのお弁当の中身を見て。 いつも....。 鶏の唐揚げを手づかみして 食べている綾駿。 “いいよ” って、返事もしてへんのに...。 だけど。 そんな彼に、 不覚にも一目惚れをしたうち。 どーして うちの弁当だけに手出すんやろ~? 他の女子のは、食べへんくせに。 “もしかしたら” って、自惚れもした。 その期待も、毎回 虚しくなるだけで....。 .
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