▼    愛しのからあげ

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これでええんや。 うちが作った唐揚げ食べてくれんくても。 彼女がおったって。 変わらずうちに 話しかけてくれる綾駿が 何よりも嬉しかった。 もう少し。 もう少し諦めることができるまで...。 好きでいても、ええかな? 早く、諦めんと。 「菜々香、どうした!!?」 急に熱いものが 込み上げてきて。 気付けば視界がぼやけていた。 涙が止まらんうちを... 彼は優しく抱きしめてくれたんだ。 なぁ。 ここ、教室やで。 皆、見とるんちゃう?? 彼女に見られとったらどうするん? これ以上、優しくせんといて... うち... また、自惚れしちゃうやろーが。 「綾駿。ごめん、好きでごめん。」 .
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