異動は突然に…

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「ハイハイ、どうぞ」 だるそうに返事をすると待ってましたとばかりに1人の男が入ってきた。 「人事異動の知らせです」 これを……と言いながら茶封筒を渡してきた。 封筒には「人事異動」と大きく書かれてあり、王族の判印が押されている。 「珍しいな…王族がギルドから兵士を引っ張り出すなんて…」 ギルドは過去の素性、信条等は関係ない。実力があり、最低限週に1回任務をこなしてくれればそれでいい。だからならず者集団としてのイメージが結構強い。 事実そうだしね。 当然王族はそれを良しとは思わないが、ギルドが民の助けになっている以上、口出しはしない。 だが、ギルドから王国兵士にはまずなれない。どんなに実力があっても、王族に害を及ぼしかねないならず者を、そばに仕えさせるわけにはいかないのだ。
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