第1話

7/21
前へ
/110ページ
次へ
これって…… 「おいそこの奴、ちょっと出てこい。」 「わっ、きゃっ!な、なになに!?」 柵に身を乗り出し、木をかき分けて、その影に声をかける。 「おとなしくついてこい。警察に行く。」 「ちょっ……なんなのよあなた!離して!」 柵の中から腕を掴んで引っ張り出す。 その影―――少女は少し戸惑いながらも抵抗を試みる。 よく見れば彼女の着ていたのは同じ青瀾高校の制服だった。 友達がほとんどいない僕には彼女のことを誰だか知るはずがなかった ―――が、
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加